世論調査

朝、フジテレビの番組を見ていたら、世論調査の結果として、「今回の選挙に閣僚の不祥事が影響したと思うか?」という質問に9割近くの人が「思う」と答えたと報じていた。



しかし、この世論調査の意味ってなんなんだろう、とふと思った。つまり、人々に選挙を「分析させ」、それを「集計する」意味。当然、このような質問を受けた人々は、自分だけでなく自分以外の人々が どのような考えで投票したかを推測するわけだが、その推測は一体何を根拠になされているのだろう。例えば、「不祥事は影響したと思いますよ。私自身は政策の中身を見て投票しましたが」という人だって当然いるだろう。

  • 「選挙に影響を及ぼし、かつ、人々が選挙に影響があっただろうと考える要素」
  • 「選挙に影響を及ぼし、かつ、人々が選挙にそれほど影響はなかっただろうと考える要素」
  • 「選挙に影響を及ぼさず、かつ、人々が選挙に影響があっただろうと考える要素」
  • 「選挙に影響を及ぼさず、かつ、人々が選挙にそれほど影響はなかっただろうと考える要素」


などときれいに分けられるわけではないが、実際に選挙に影響を及ぼしたかどうかは、人々が選挙に影響があったと思うかどうかとは微妙に違うだろうし。さらに「影響があったと思う」としても、


「決定的にあった」
「あったかなかったかと言えば、まあ、あっただろう」


という温度差があっておかしくない。こんな質問には全く意味がないとは思わないし、本当に不祥事が決定的な要因だったのかもしれないが、他にもっと決定的要因があったかもしれないのに、「不祥事」にしかスポットが当たらないような質問設定ってのはどうなんだろうと思った。