本屋


本屋の仕事は、「棚の整理」「出版社から来た本の、分野別の仕分け」「レジ対応」「客の質問に答える」などと字面だけ見れば単調な雑務に追われていて、さほど面白くない。それでも、今までろくな仕事をしてこなかった私には楽しく感じられる。例えば、棚の整理をしていると、ときどきなんだこれは、という本にぶちあたる。
公共トイレ管理者白書―もう公衆便所なんて呼ばせない
面白そうな本が見つかると、ページを開かなくても一瞬にして世界のイメージが広がり(妄想が肥大するとも言う)思わず仕事を忘れてしまう。つまり仕事をしながら本を物色しているようなもので、しかも普段自分が積極的にチェックしようとしないような棚でも見なければいけないので(例えば、医学書とか)、日々、まったく予期しない発見がある。こういう強制はなかなか良い。