「庶民的屁理屈」政治家の系譜 

 
大阪・橋下知事、私学助成金削減めぐり高校生と意見交換会 「日本は自己責任が原則」

そして、橋下知事は高校生たちに「皆さんが完全に保護されるのは義務教育まで。高校になったらもう、そこから壁が始まってくる。大学になったらもう定員。社会人になっても定員。先生だって、定員をくぐり抜けてきているんですよ。それが世の中の仕組み」と社会の厳しさについて語った。
この発言に、高校生から「世の中の仕組みがおかしいんじゃないですか?」と意見が出ると、橋下知事は「僕はおかしいとは思わない。やっぱり16(歳)からは壁にぶつかって、ぶつかって」と反論、「そこで倒れた子には?」との質問には、「最後のところを救うのが今の世の中。生活保護制度がちゃんとある」、「今の世の中は、自己責任がまず原則ですよ。誰も救ってくれない」と語った。
さらに、高校生から「それはおかしいです!」と意見が出ると、橋下知事は「それはじゃあ、国を変えるか、この自己責任を求められる日本から出るしかない」と反論した。

 
 
どのような人間も政治的に振舞わないことはできない。どのような人間も観客席にいることはできない。これは観客席にいてはいけないということではなく、原理的に観客席にいることは不可能だ、という意味だ。あらゆる人間が当事者なのだ。
  
しかし、中でも政治家は、よりいっそう積極的に「当事者となる」義務を負っている。
 
政治家の言葉は「それが世の中だ」ではなく「こういう世の中であるべき」であるべきだし、「あなたが変えるしかない」ではなく「そんな制度にはすべきでない」であるべきだ。
 
「それが世の中だ」「あなたが変えるしかない」とは、要するに、「私には関係がないことだし、私はどっちでもいいと思っている」ということだ。議論相手の高校生の望むような世の中に「すべきでない」とすら思っていない、ということだ。 
 
 
 
 
うーーーん…、これは本格的にデジャヴュだなあ。
 
橋本知事と小泉元首相を比べる人は結構見かけるけど、自分をあっけなく傍観者の立場に置けてしまうところとか、こういう素朴な庶民的屁理屈がするすると出てくるところなんか本当にそっくりだ。「園児の涙を利用するな」とか「子供扱いはしない」みたいな自己陶酔的な「リアリスト」的ヒロイズムにはまっているところも。



↓この記事、とても参考になりました。木村太郎さんってこの程度か…。
橋下知事「日本は自己責任が原則」…私学助成の不安を訴える女子高生を泣かす  dj19の日記