エントロピーを縮小し増大させるマックスウェルの悪魔たる人

紀元二〇〇〇年……文明国では過半数の人間がノイローゼにかかっている。職場のオートメ化はすすみ、仕事の性質は一見機能的になったように思われるが、職場や居住区での対人関係とか肉親間の感情問題などエントロピー増加を食い止められない分野が多々あって…

「客観的に」

http://d.hatena.ne.jp/usaurara/20071001/1191219128亀様と鳩様の口論に関して、兎様が上のように言われている。ためになるエントリでした。僕も少し書こうと思う。>法治国家である日本で裁判によって決められた刑の執行は法に従って行われるのが本来まっ…

「かわいい」について  続き

須田さんが書き、usararaさんが答えた「かわいい」についての文章について、ishさんが書いたものを読んで、気づかされたことはさまざまあるのだけど、自分の記述力の手に負えなそうなことは書かないことにする。 ただひとつだけ言えば、それと並べて僕が書い…

「かわいい」とかいろいろ

http://www.suda.tv/archives/2007/09/post_708.php これは喜んじゃいけないよね?どっちかといえば、腹立たしい事なんだよね?なんか、最近までは可愛いと言われて悪い気してなかったんだけど、今更になって、もしかして馬鹿にされてんじゃねー?っって思っ…

作るきっかけ、オタク

何か(モノとか考え方)を創る動機とかきっかけにはどういうものがあるだろう。 必要性 執着 対立 ◆「必要性」というのは、毛皮のコートを南国の人が作ることはないだろうな、ということ。◆「執着」というのは、あるモノとか考え方が、最初はなんらかの「必…

それでも生きる子供たちへ

http://kodomo.gyao.jp/「それでも生きる子供たちへ」を見た。クストリッツァは相変わらず構成、ドラマ、人の動き、描写のどれにおいても過剰で面白いし好きなんだけど、あまりに音楽的でほんの少しイライラする。スパイク・リー「アメリカのイエスの子ら」…

宇佐美圭司

宇佐美圭司著「20世紀美術」を読んだ。あまり現代美術には詳しくない僕でも、ピカソやマレーヴィチ、モンドリアンやポロック、印象派の画家たちの作品を(直接であったり、さまざまな媒体を通じてであったり)見て感じていたことはあったが、言葉にならず…

憲法制定権力と憲法

美濃部は、憲法以前の権限・権能を想定することがない。あくまで憲法の内側から天皇を含めた諸機関の権限を記述する。見詰めたときに見詰め返す深淵は、美濃部の著作には感じられない。ごく普通の実定法学のようである。憲法の文面から沸き起こりかねない魔…

愛と正義

東京大学出版会の出している「UP」(University Press)という小さな雑誌があって、本屋のカウンターの隅に無料配布の冊子として置かれていた。 UP9月号に、市野川容孝氏の「障害学の試みと私」という文章が載っている。「障害者」を巡っての、日本の運動の…

小林カツ代

最近の僕の「尊敬する人」はなんと言っても小林カツ代さんだ。実践 料理のへそ! (文春新書)作者: 小林カツ代出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/11/20メディア: 新書購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (13件) を見る例えば、「煮魚は7分で…

防弾服ファッション

服飾史家の中野香織さんが日経新聞で「モードの方程式」という連載をしているのだが、9月7日の記事では、テクノロジーが売り物の製品のひとつとして、防弾服ファッションについて取り上げていた。コロンビアのボゴタに本社をおくミゲル・カバレロの防弾服で…

ハンド日本 五輪の望み消える

Yahoo!JAPANのトップページの隅の狭いスペースに無理やりに詰め込んだような簡潔な言葉で最新のニュースの見出しがいくつか表示されている。そのうちの一つ。 「ハンド日本 五輪の望み消える」 そこで、次のような会話がなされる。 A「(パソコンの画面を見…

一神教とか多神教とか(つづき)

わたしたちは、一神教と多神教との対立という図式を乗り越えるために、「一神教=多神教モデル」を提唱する必要がある。一神教と多神教は密接不可分の関係にある。どちらか片方では、宗教生活は成り立たない。一神教と多神教は一つのセットを構成している。…

一神教とか多神教とか

「一神教」とか「多神教」という言葉が、非常に素朴で庶民的な「日本論」や「日本人論」にまぎれて聞こえていた。曰く、「一神教は排他的で争いが絶えない。多神教である日本(や東洋)のあり方は寛容で、優れている」。 しかし、こう単純な構図で説明されて…

プナン・バにおける説明の手口の一例

プナン・バにとって人間の出生は一面において生理学的なプロセスであり、また一面において霊的なプロセスである。胎児は、男性の「液体」であるileangから創られたものであり、身体あるいは形状を与えられたものである。ileangは、男性の血管の中を血液のよ…

高野文子「玄関」

高野文子の短編マンガ「玄関」に以下のようなシーンがある。 えみことしょうこという小学生くらいの女の子が二人で、柿の種とソーダを飲みながら会話している。 えみこは、どちらかというと、内面の動きが制御されて外部に表出されるような女の子。自己の「…

茂木健一郎と米長邦雄

http://hobby.nikkei.co.jp/shogi/column/index.cfm?i=20050816s3000s3 (前略) 米長邦雄さんに、以前、将棋の能力には男女の差があると思いますか、と伺ったことがある。その時の米長さんの答えに、私はしびれた。「男と女の能力には、差がないと思います…

ブックオフの面接

去年、ブックオフのアルバイトの面接を受けた。 面接担当者は副店長で、僕と同い年くらいだった(と本人が言っていた)。どうやら、面接が始まってからすぐに見切りをつけられたらしく、あまり面接らしいやりとりはなく、途中から彼自身の仕事観についての演…

谷川雁

このころ谷川は、ワーク・キャンプの学生たちにたちまじり、学生との会話を楽しみ、乞われるままに助言を与えていた。 学生たちは、奈良の大倭紫陽花村にハンセン病回復者の宿泊所をつくっていて、それを伝え聞いた近所の反対派に取り囲まれた。そのとき偶然…

朝青龍をめぐる「民族」的(?)アクションらしきものに関する報道

朝青龍問題で国技館に街宣車集結「国技をなめるな!」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070810-00000921-san-spo 8月10日14時10分配信 産経新聞 日本相撲協会から厳しい処分を受け、「急性ストレス障害」などの診断を受けた横綱朝青龍(26)の問題に…

朝青龍

朝青龍が病んでいるらしい。よく知らないが。 usauraraさんのところで読んだ。http://d.hatena.ne.jp/usaurara/20070808 僕は相撲が好きで、なかでも朝青龍は一番好きな力士。 あの獣のような迫力はたまらない。相撲協会という組織に関して言うと、それほど…

本屋

本屋の仕事は、「棚の整理」「出版社から来た本の、分野別の仕分け」「レジ対応」「客の質問に答える」などと字面だけ見れば単調な雑務に追われていて、さほど面白くない。それでも、今までろくな仕事をしてこなかった私には楽しく感じられる。例えば、棚の…

世論調査

朝、フジテレビの番組を見ていたら、世論調査の結果として、「今回の選挙に閣僚の不祥事が影響したと思うか?」という質問に9割近くの人が「思う」と答えたと報じていた。 しかし、この世論調査の意味ってなんなんだろう、とふと思った。つまり、人々に選挙…

最低賃金15円値上げ?

先週から本屋でアルバイトを始めた。 時給が安い上に、シフト制で「(仕事に)入れる時に、入れる人が、入る」というシステムだが、「アルバイトは月の総労働時間が120時間を超えないように」という制約がついている。3年前にファミレスでバイトしたとき…

「丸山眞男」をひっぱたきたい

赤木智弘さんのブログにアップされた、論座2007年1月号と6月号に掲載された文章を、今回初めて読んだ。 深夜のシマネコBlog http://www.journalism.jp/t-akagi/「「丸山眞男」をひっぱたきたい」 http://www7.vis.ne.jp/~t-job/base/maruyama.html「続「『…

たまにはトム・ウェイツ

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社会保険事務局

求職フリーペーパーを見ていたら、岩手社会保険事務局事務センターでの事務、期間は7/2〜9/30、時給800円というやつを見つけた。 電話したが、すでにいっぱいになっているとのこと。 ま、先週のフリーペーパーだからな。 気管支炎でしんぎんしてい…

気管支炎だった

五日間も風邪を引きっぱなしだったので昨日医者に行ったら気管支炎だと言われた。 どうやら先々週の引越しの片付けが原因らしい。 三種類の薬を処方された。 医者にかかるということは、医学に無知なものにとっては、自分の健康を人質に取られに行くようなも…

偽ドミトリー

偽ドミトリーがツァーリになるときに協力したボヤール達は、ボリス=ゴドノフに反対するという点では一致していたが、その他の点ではさまざまな思惑を持っていて一致していなかった。彼らは自分たちの昔からの特権の復活を期待し、その限りで偽ドミトリーに…

風邪

昨日、岩手県立美術館にピカソ展を観に行ってきた。 風邪引きで体力と集中力が低下していたので、さらーっと観て帰ってきた。 ピカソはさらーっと観るに限る。 風邪を引き始めて五日目くらいになる。 こんなに長期に渡って風邪を引き続けた経験は、少なくと…